2018年11月
 
会長 佐々木 均(昭和53年卒業)
 


  今年(平成30年)より,長薬同窓会の会長となりました昭和53年卒の佐々木 均(長崎大学 病院 教授・薬剤部長)です。今年は,集中豪 雨,台風,地震と大きな被害が出た自然災害が発生し,災害への対策を再認識させられました。 被害を受けられた皆様には心よりお見舞い申し 上げます。

 長崎大学薬学部は1890年に創立された日本最古の薬学部のひとつです。昨年,小島地区の佐 古小学校が仁田小学校と統合する際,建て替え工事で日本初の西洋式近代病院「小島養生所」の遺構が発見されましたが,その際に,長崎大学 薬学部の前身として1864年に建てられた分析窮理所の遺構も発見されています。また,原爆に被災した世界唯一の医科大学であり,長崎医科大学薬学専門部は一瞬にして焦土と化し,46名の関係者が被爆し亡くなられました。一方,薬学専門部を卒業した下村 脩博士は,生命科学研究に不可欠な緑色蛍光タンパク質(G F P)を発見し,2008年にノーベル化学賞を受賞しています。

 このように,独特な歴史と高い教育力・研究力を持つ長崎大学薬学部は,多くの優秀な卒業 生を輩出し社会に貢献してきました。長薬同窓会も同窓生に深く愛される存在ですが,さらな る活性化が必要です。優秀な卒業生とともに歴史を守り,相互の交流を増やし,若い卒業生や学生への積極的な支援や情報提供が重要です。

 そのために,総会や支部会の開催に合わせ,同窓生の参加を呼びかけ,講演会など魅力的な運営に努めます。特に,同窓会への女性会員や若手会員の参加を積極的に進めていくとともに,各地で活躍される同窓生の情報交換を推進します。長崎大学薬学部や長薬同窓会の現状や活動をSNSのFacebookなどを活用して情報発信していくことも計画しています。同学年の会員や若手会員の情報発信や情報交換には,仲間内の L I N E(ライン)などを作っていただくこととも応援していきたいと思います。ぜひ,同窓生同士をつなぐ架け橋の役割として,長薬同窓会を身近に感じていただければ幸いです。

 長薬同窓会として,例年8月にはグビロが丘の薬専防空壕跡地の慰霊碑清掃,11月には諫早の小野島校舎跡記念碑清掃および昭和町校舎記念碑清掃を行っております。一方,薬学部の学生には,一年時に柏葉の章を付けた白衣の贈呈, 薬学祭への補助,4年生には記念アルバム作成経費の一部補助を行いました。その他,6月には,全学の卒業生と現役学生との交流の場として開催される長崎大学のホームカミングデーに協力しました。

 歴史のある薬学部ですが,現在,4年制と6 年制の2つのコースになり,一緒に入学した学 生も主に薬剤師になるものと,行政,製薬,その他の道に進むものとに,大きく分かれており ます。しかし,長崎大学薬学部を卒業した同じ同窓生として一生付き合える関係が重要です。 長薬同窓会はその要(かなめ)となる役割を果たす必要があります。現在,寄附金を募集し,下 村博士の胸像設立を進めようとしています。会員の皆様のご理解とご協力を何卒よろしくお願いいたします。
 

会長 佐々木 均(昭53)

 
 


歴代同窓会長

 

平成30年6月~現在

佐々木 均 (昭和53年卒業)

平成24年6月~平成30年5月

山中 國暉 (昭和43年卒業)

平成18年~平成24年

伊豫屋 偉夫 (昭和41年卒業)

平成12年~平成18年

西脇 金一郎 (昭和33年卒業)

平成8年~平成12年

市川 正孝 (昭和33年卒業)

平成6年~平成8年

古川 淳 (昭和25年卒業)

平成4年~平成6年

伊藤 好古 (昭和22年卒業)

平成元年~平成4年

古川 淳 (昭和25年卒業)

昭和61年~昭和63年

宮崎 長二 (昭和23年卒業)

昭和57年~昭和61年

河野 信助 (昭和17年卒業)

昭和53年~昭和57年

谷口 是巨 (昭和17年卒業)

昭和25年~昭和52年

高取 治輔 (大正14年卒業)

昭和17年~昭和24年

江口 虎三郎 (特別会員)

昭和14年~昭和16年

植田 高三 (特別会員)

昭和12年~昭和13年

大倉 東一 (特別会員)

 
 

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